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神戸を舞台に3人の成長物語
ショコラティエ
『ショコラティエ』 藤野恵美・著


物語は1985年神戸の町からはじまります

父を事故で亡くし、敬虔なキリスト教徒の母と2人小さなアパートで慎ましく暮らす聖太郎9歳
地元製菓メーカーの御曹司・同級生の光博の誕生日パーティーに招待されたことから
2人は‟お菓子作り”を通じて「親友」となる
光博の幼馴染でピアニストを目指すお嬢様凛々花も交え
子供らしい小学生らしい日々を過ごしていく

中学生になり、聖太郎は地元の公立校へ 光博は私立校へ進学する
「学校は違うけど、ずーっと友達だ」と誓い合う2人ですが
成長すると共に聖太郎は自分と光博の「違い」を実感し、少しづつ光博と距離を置くようになる

時が経ち、高校卒業を間近に聖太郎は子供の頃夢中になった
お菓子作り・パティシエの道へ進む事を決意
神戸の評判の店「ソマリ」で見習い菓子職人として働く事が決まった

一方、光博は幼馴染の凛々花が聖太郎と付き合いはじめた事知る
凛々花から、聖太郎が菓子職人を目指している事、凛々花も幼い頃からの夢ピアニストへと
2人が才能と情熱をもって人生を歩みはじめた事で
才能も情熱を傾けるモノもない光博は、1人取り残されてしまったような孤独感を感じる

「ソマリ」で忙しい日々を過ごす聖太郎
店主・相馬に認められて新人菓子職人が出場するコンクールに出場する事を勧められる
見事優秀賞を獲得して聖太郎は、その副賞として3週間のフランス研修旅行へ

1995年 年明け早々聖太郎はフランスへ旅立った
そして1月17日未明・・・神戸は大きな震災に襲われる

神戸やその周辺に住んでいる人、関係者はこの震災で人生が大きく変わる
それは、光博・凛々花そしてフランスに滞在中の聖太郎も


光博は震災後、自ら願い出て自社工場の復旧に尽力
凛々花は天才と言ってよいライバルの出現に一度はピアニストの夢を諦めかけたが
憧れのロシアのピアニストの元に押しかけ弟子入りをする
そして聖太郎は、フランスに留まり現地で惚れ込んだショコラトリーで
ショコラティエとして修業する事を決意する

3年後、現地でショコラティエのコンクールに出場・特別賞を受賞した聖太郎は
いよいよ帰国して日本で自分の店を持つ事に
十年ぶりに、聖太郎と光博は再会を果たし 子供の頃にした他愛もない約束を果たすことに!!


1985年からの物語は、自分の青春時代と微妙にリンクしたり
バブル全盛期から破綻
阪神淡路大震災やオウム事件などが背景に散りばめられ、懐かしい気持ちと
自分も子供~青春時代に感じたコンプレックスなどを思い出したり
ページをめくり、物語が進む毎に
まるで自分自身のアルバムを見返しているような気持ちになりました







そして、本書のカバー
高級ショコラトリーのギフトボックスのような感じですよね
そして、中央に白い鳩が翼を大きく広げています

宗教・キリスト教に疎い私でも何故カバーイラストに白鳩が描かれているのか?
本書を読み終わった後
なんとなく”あっ!!そーいう事の象徴なのだ!”と分かった気持ちです
(注・受胎告知ではないです^^;・・?ん?ある意味では告知なのかな?)




奇しくも 和菓子屋さんを舞台にした時代小説(甘いもんでもおひとつシリーズ)
洋菓子店を舞台にした現代小説(本書)と甘いモノシリーズが続いてしまいました

あぁ~美味しいお菓子が食べたい!!!
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2019.03.18 


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