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時代小説のアンソロジーの1編が気になって“本書”の方へ
貸し物屋
『貸し物屋お庸』江戸娘、店主となる 平谷美樹・著
大工の棟梁の“箱入り娘”の“お庸”は、番茶も出花の17歳
といえば、大人しいやかなお嬢様か?おきゃんな小町娘か?と思いきや
目尻がちょっと上がった可愛いらしい顔立ちをしているものの
育った環境か?兎に角伝法な江戸弁で口が悪い

両親と弟・幸太郎、店の大工達に囲まれて、のびのびと育っていたが
ある夜、夜盗に襲われて両親を殺されてしまい
お庸も一命は取り留めたものの、背中に大きな傷を負ってします

父と取引のあった、貸し物屋・湊屋清五郎に両親の敵討ちの『力を貸して』貰い
その『貸し賃』として、お庸は清五郎の出店で店主として働く事になる

江戸時代の『貸し物屋』(現代のレンタル業)
生活に必要な物がありとあらゆるモノが借りられる
雛人形は精霊棚などと季節モノから、下着!まで
なかでも湊屋は江戸で一・二を競う“大店”で、店主清五郎も
『将軍さまのご落胤?』との噂のある人物
店に置いてある商品モノも『訳有り品』があったり
借りに訪れる客たちも怪しい裏や事情があったり
そんな借り物屋の騒動を描いた短編集です


主人公のお庸、客にも平気で男口調で話してしまう江戸娘
好き嫌いが分かれる人物だと思うのですが
湊屋清五郎が、ちょっと気になる様子で(言ってしまえば初恋ですね)
清五郎に対してだけは、丁寧な女の子らしい話言葉になるのが、なんとも可愛らしい


作風として、宮部みゆきさん(あかんべえ・ぼんくらシリーズ)宇江佐真理さんを彷彿とさせます

シリーズで続いているので、“べらんめぇ口調”のお庸ちゃんがどう変わっていくのか?
(変わらないのかな?)続きを見守り続けたいお話です
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2017.06.30 


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