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葬偽屋
『葬偽屋は弔わない』殺生歩武と5つのヴァニタス 森晶麿・著

葬儀ではなく 葬“偽”(偽り)ですよ

婚約者が事故死して、自らも命を絶とうとしたセレナ
おまえが死んだ後の世界、見せてやろっか?

そう声をかけてきたのは、「煩悩寺」の住職・殺生歩武
歩武が裏で営む 「葬偽屋」を手伝う事になったセレナ

「葬偽屋」とは、依頼人が自分の死を偽装し、葬儀を行い
人間関係や己の中にある未練を清算する為の儀式です
但し、葬偽終了後、依頼人は己の死が偽装である事を参列者に告白することが条件
(所謂、生前葬とは、ちょっと主旨が違います)

中学生が依頼した、母親探しと親子の再生の物語
初恋との決別など、切ないような甘酸っぱい物語や
やくざの抗争と、裏切りの血生臭い物語など
5つの『葬偽』が語られています

美学論を元に語られる『黒猫シリーズ』と同じ著者の作品です
本作も、随所に美学本作では、絵画ヴァニタス寓意的な静物画(死を象徴する物)について、
歩武が随所で語りますが、「黒猫」よりは解り易いです
絵画の話を“はしょちゃっても”充分楽しめる?作品です


『黒猫シリーズ』の黒猫と私は、ちょっと超越していて人間臭さが希薄な感じ
感情移入するのが、難しいタイプの登場人物ですが

コチラの歩武とセレナ、そして依頼者の死体?を作製する美男の黒村
は非常に人間臭いのです
ダークな娯楽作品として楽しめると思います^^

しかし考えてみれば人間生きていれば、
何かしらの未練との決別(死と形容してもいいのかも?)の連続ですよね

綺麗に決別できる未練もあれば、何十年たっても決別できない物もありますよ・・・・・ね?





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2016.04.27 


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