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「巾着鶉」所望致す!
うずら大名
『うずら大名』・畠中恵・著

ご存知、人気作家・畠中恵氏の本です

江戸近郊の東豊島村の村名主・高田吉之助
江戸店へ向かう途中辻斬りに合うが、「巾着鶉・佐久夜」を連れた美男のお武家に助けられる

このお武家『有君』は、多々良木藩五万五千石の前領主大殿様(隠居大名)で
吉之助とは、子供の頃同じ道場で修業に励んだ旧知の仲であったことが判明する

江戸では、“大名貸し”をする豪農達が次々と不審死を遂げる事件が相次ぐ
ひょんなことから、有君と吉之助はその事件の真相を追う事となるのですが
その事件の裏には、太平の世に経済的に逼迫した武家の家督売買の陰謀
そして、幼き日に同じ道場で修業に励んだ旧友達との邂逅と喪失の物語です



設定と人物描写は、流石・しゃばけシリーズの畠中氏の筆によるものですね!
頭の中で、人物が容易に思い描けます
泣き虫の村名主・吉之助は、「まんまこと」の麻ノ助を思い出させます
美男の大殿様・有君、早世した兄の妬心から若い内に隠居の身となったようですが
きっと現役の藩主だったころは名君だったのだろうと?と推察されます
一応・この2人が主役なんでしょうけれど、本当の主役はタイトルになっている「うずら」
有君の愛鳥・白鶉の「佐久夜」でしょう!!
佐久夜がここぞ!という場面で『御吉兆ー!!』の鳴き声と共に大活躍です!
小さい鶉なのですが、鷲や鷹のように勇敢でおまけに賢い!!
主・有君同様に、女子には弱いようなのも可愛い^^

太平の世、自由に生きられるようで
身分制度・家督相続制度がしっかりした時代ですので
出自によって、個々の人生がある程度決められてしまった時代の
若者達の閉塞感が語られているのですが、
魅力的な登場人物達のお陰で、全体的には「娯楽時代劇」という感じでテンポよく進みます
が・・・・ラストはなかなかに寂しい終わり方です

夢と抱いていた青春時代と友との別離
大人になると多くのモノを得る事もありますが
それと同じくらい捨てなければならない事もあるんですよね・・・・



本作品の「多々良木藩」どこかで聞いた名称?と思ったら
『ちょちょら』も「多々良木藩・江戸藩邸」が舞台でした
この2作品シリーズとして続けば、先々リンクするかもしれませんね
佐久夜の活躍を、また是非読みたいです!!


しかし・・・・私も、巾着鶉欲しいー
「巾着鶉」作者の創作か?と思いましたが
本作にも、説明があるように鶉は「御吉兆」と聞こえる目出度い鳴き声と
可愛らしい姿で、江戸時代には武家から裕福な町人達の間で人気があったそうです
鶯などと同様に鳴き声を競わせる「鳴き合わせ」が流行ったそうで
実際、巾着に鶉をいれて持ち歩いていたそうです

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2016.02.16 


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