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雪が降る頃に、もう一度読もう・・・
六花
『六花落々』(りっかふるふる) 西條奈加・著
時代が幕末へ向かうほんの少し前の話 
下総古河藩の下士の家に生まれた“尚七”は雪が縁で
上士・鷹見忠常(後の鷹見泉石)に見出され、
若殿・土井利位の御学問相手に抜擢される

本来は学者肌である主・利位 蘭学に造詣が深い忠常の影響もあり
当時活躍していた文化人達との交流や
利位が著した【雪華図説】編纂に尚七が主に関わってきます


利位・忠常・尚七の関係がとても好ましい
現在に例えると、社長・常務・課長って感じなのかな?
男3人の友情だけでない・・・赤字経営の会社を其々の立場で
支えようとしていく、歴史小説に形を変えた社会派作品とでもいいましょうか・・・・

尚七が生きた時代は、ちょっと現在の日本と似てるかな?なんて思いました
黒船来航やその後に繋がる尊皇攘夷・明治維新と
日本が大きな変革を遂げる直前
飢饉が起こったり、変革期を迎える前の
正体ははっきりとしない不安に駆られていた時代ではないかと

鷹見忠常の【雪華図説】を藩の政の手段の一つとして利用したことも
日本の文化観光を外交の手段として用いている
【クールジャパン】政策と似ているような

西條奈加氏の作品は、時代小説でもファンタジー色が濃い物が多いような感じでしたが
こちらは“フィクション”とはいえ歴史の出来事を元に書かれています
シーボルト事件・大塩平八郎の乱もチラっと出てきます
土井利位 鷹見忠常(泉石)も実在の人物です


今の歴史や美術の教科書がどうなっているか分かりませんが
(特に、歴史は昭和の時代と内容が随分異なっているときくので^^;)
鷹見忠常(泉石)の肖像画は、【渡辺崋山】の代表作として
日本史や美術の教科書で目にした方も多いと思います
“切れ者の有能官吏”って雰囲気ですね!
(昭和に学生した人はきっと見たことあると思います!)
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2015.05.29 


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