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時代物・特に江戸時代物は『江戸』が舞台のものを多く読んでいたので
「京言葉」で語られる小説は“はんなり”柔らかい雰囲気が大好きでした

きっとまだまだ続くシリーズだったはずなのに・・・・
本書が“最終巻”になってしまいました
とびきり屋
『利休の茶杓・とびきり屋見立て帖』 山本兼一・著

京の大店「からふね屋」のお嬢様“ゆず”と手代・“真之介”のかけおち夫婦が営む
三条にある道具屋『とびきり屋』が舞台の物語です

ゆずと真之介、若い二人がお互いの愛情と道具(主に茶道具)を見極める力だけを信じ
一から道具屋(今でいう骨董美術商かな?)を、京都一の“お店”にしていく物語
確かな目利きと、誠実な主人夫婦の人柄もあり
ガラクタばかりを扱っていたい『とびきり屋』も、
次第に京の大店・老舗とも取引がはじまるようになる

それと同時に、幕末・日本を動かしていくことになる“志士達”も
『とびきり屋』に出入りするようになります

日本が大きく変換する・明治維新直前の京都の町を
いち町民の目で追った物語です



ご存知のように、作者・山本兼一氏は、昨年2月に永眠されました
『利休にたずねよ』『信長死すべし』など、男性向きの作品が多いと思うのですが
『とびきり屋』シリーズは、京言葉とあいまって女性でも楽しく読める物語です
しっかりしてるけど時に優しすぎる“真之介”をしっかりサポートする“ゆず”が頼もしい
本物の“京女”って、きっと彼女のような人なのだろうなぁ~と想像します

シリーズは、「千両花嫁」「ええもんひとつ」「赤絵そうめん」と本書、4冊が刊行されてます
ゆず真之介がお互いの愛情と同じ位に、道具に向ける愛情が感じられます
道具とは人が使って“情”をかけることで価値があがるもの
骨董美術品として、美術館などの展示され多くの人の目を楽しませてくれますが
『道具』としてはどうなのかな?
お茶席で日常で、活躍してこそ『道具』としては真価を発揮して
より美しく輝くものなのかもしれませんね

私がもっている“道具”は、なんの価値もないものだけど
私の日々の生活には無くてはならないものです、大切に使わせて頂きます
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2015.01.30 


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