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日本人なら年末は『忠臣蔵!』
吉良の言い分上
『吉良の言い分 真説・忠臣蔵』 岳真也・著
歌舞伎・講談・映画・ドラマ ありとあらゆるカタチで私達が知っている「歴史娯楽作?」
沢山の作家さんが忠臣蔵をテーマにした作品を手掛けています

だいたいが、赤穂藩士側の作品が多いような気がします
こちらは、敵役の吉良上野介義央を主点に描いた作品
(タイトルは真説ってなってるけど)
史実を踏まえて、上野介からみた敵討ちの真実のフィクション?
上・下2巻の構成になってます

上巻は、義央の青年時代から父・義冬の後を継いで、高家の最高位である高家肝煎に就任
そして運命の江戸城松之廊下での刃傷までが語られています

一般的にあまり知られていない、義央の青春時代
上杉家の姫君で後の義央の正室となる富子との出会い
(ここら辺は歌舞伎を基にしたフィクションでしょう)
領地である三河吉良での義央の治世の様子などが綴られていきます
☆ 黄金堤などの治水工事や新田開発など名君として領民から慕われていたそうです
領地に帰ると、赤馬(農耕馬)に乗って領民たちと気さくに話をしたとかいう
ほのぼのしたお殿様の逸話が残っているそうです

そして下巻では
吉良の言い分下
みんなが知ってる!「忠臣蔵」の通り話が進んでいきます
吉良側と赤穂・大石側の視点と交互に語られていきます

腺病質で切れやすい赤穂浅野家当主・浅野長矩対して
職分に真面目で知的であるが為に、時に誤解を受けやすい義央
あくまで本作の中では、「お互いが膝付け合わせて話合えば誤解なんて生じなかったのでは?」
と思われてきます

右も左も分からない口下手な新入社員に対して
相手を思いやるが為に口出さずに見守る事に徹した上司
で、結局お互いに誤解したままになってしまった・・・・・って感じです



しかし、この「討ち入り」の陰には、将軍綱吉の側用人・柳沢吉保の陰謀が見え隠れ


「表舞台」に登場する、上野介も内蔵助も「いい人」に描かれています
結局は幕府の黒幕=柳沢らに踊らされてしまって
【敵討ちしなければならなくなった】【敵として討たれねばならくなった】
この事件に関わった人達は誰ひとりとして救われなかった・・・って事ですね



ただ吉良の言い分とタイトルなので、
下巻でも吉良側視点で冷静に描いて欲しかったなぁ
吉良側の剣客・清水一学が上野介の隠し子とか、フィクション盛り込み過ぎなような

娯楽作品としては面白かったけど



なんか・・・・日産のゴーン(元)会長を巡る事件が「忠臣蔵」っぽく見えてきた
誰が上野介で、誰が内匠頭で、、誰が内蔵助になるのかな?
黒幕柳沢は仏・マクロン大統領な気がする・・・^^;;



関東は今夜半から「雪」の予想が出てますが
日にちこそ違いますが、討ち入り前夜もこんな天気だったのかなぁ・・・なんて思ってみたり
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2018.12.11 
元気になる為に、ベーコンサンド食べよう!
風のベーコンサンド
『風のベーコンサンド・高原カフェ日誌』 柴田よしき・著

ひと昔前、ペンションブームで沸き立ったものの、今は廃れ淋しい街に変貌しつつある「百合ケ原高原」
その一角にカフェをオープンした女性の一年間の物語です

結婚生活で‟心を壊した”奈穂 東京での生活を全て捨てて
「百合ケ原高原」にあったペンションを居抜きで買い取り、小さなカフェをオープンする
街自体は寂れつつあるけれど、百合の花をはじめ季節の花々が咲き競い
冬こそ厳しい寒さと大雪に見舞われるけれど、高原特有の過ごし易い穏やかな気候は
農作物や酪農に最適 季節毎に豊かな恵みを齎してくれ、名産品も多い

奈穂は、百合ケ原の豊かな恵みを生かした料理を作り、ランチをメインにしたカフェ
  『Son de vent』をオープン
他所から移住してきた奈穂を地元民や先住者達は見守り、なにくれとなく手助けしてくれて
ギリギリ赤字にならない程度に営業している
優しい人々に囲まれ、好きな料理を作り提供する日々を満足して送っていたカフェに
「田中」なる初老の男性が現れる
彼は百合ケ原の産物を使って作る奈穂の料理が気に入ったようで
度々カフェを訪れるようになる

「田中氏」の登場が切欠のように、街の住人達には少しつづさざ波のように変化が
奈穂が傷つきこの高原に辿り着いたように
地元民や先住者達にも、ここに辿り着いた理由があった
百合ケ原高原は、移住者たちを優しく迎え入れそして送り出してくれる場所
ココで立ち直り成功して、新たな課題を見つけて巣立っていく人
そして奈穂も、壊れかけた心を再構築して「夫」との関係に終止符を打ち
新たな人生のステージに立とうとしている





なんの不安もない 順風満帆の人生を送れたら幸せだろうけど
人生って思い描くような通りにはいかない
自分がどんなに努力しても、人生は自分だけのモノではない
沢山の人と関わりながら人生が進んでいく 
そして、誰しもが自分に好意的ではなし、意図しなくても傷つけ合ってしまう事もある
防ぎようもない災いも被って、心が壊れたり・閉ざしてしまう事もある

私もこの物語の中に出てくる、ある人物と同じような状況になった事があったので
ちょっとほろっ(;_;)としてしまいました・・・・




ちょっと前から、地方創成とか最近だと働き方改革とかもそうかな?
Iターン・Uターンとか、地方(田舎)に移住とか持て囃されているけど
現実は甘くない・・・・・地方特有の習慣とか風習とか、そういうモノを否定はしないけど
「外」の人間からみると、納得できない事も多いようで
『郷に入っては郷に従う』とはいうものの、そんな簡単ではないですよね

あくまでフィクションなので、楽しく読むことは出来ました!!

ベーコンサンド!!美味しそう 
本書の巻末に、ベーコンサンドと泡雪羹のレシピが掲載されてます



因みにカフェの店名 『Son de vent』 はフランス語で『風音』という意味です

2018.12.03 
柳刃組長!!見参!
侠飯5
『侠飯 5 嵐のペンション篇』 福澤徹三・著

ドラマ化もされた人気シリーズも5冊目に突入です!!

柳刃‟組長”と舎弟・火野の登場したのは、奥多摩のペンションです

今回の主人公は、大学は卒業したものの、自分の人生の目的に迷い
就活に失敗しフリーターになった和斗24歳

リゾートバイトとしてひと夏働く事になったのは、奥多摩にある「ペンション・サライ」
オーナーの皿井は、脱サラしてペンションの経営をじめたものの
お世辞にも流行っているとは言い難く、とうとう妻が実家に帰ってしまった
その‟穴埋め”として、和斗は雇われた

「自分探し」と言いながら、虚無な日々を送る和斗だが、ペンションの宿泊客のひとり
同じ歳のフリーライター葉月と知り合い
彼女がペンションの近くで10年前に起き時効が間際に迫った「5億円強奪事件」
その真相を追っている事を知り、2人で事件の手掛かりを探ることに
そんな時、ペンションにヤクザとしか見えない 柳刃と火野2人の男が宿泊する

和斗と葉月は、柳刃と火野は五億円事件の「関係者」ではないか?と怪しむようになる
そんな中、オーナー皿井の別居中の妻が倒れたと連絡がはいり
バイトの和斗がひとりでペンションを‟切り盛り”する事に
食事の事で、何かと柳刃と火野が手助けしてくれて
そして、五億円事件が時効を迎える嵐の夜、事件の真相が明るみに・・・・・


本作も、柳刃組長と兄貴・火野が鮮やかな‟手さばき”で美味しい料理と
悩める若者達を救っていきます!!

本作のラストで、『4』の主人公・藤堂旬一郎がチラっと登場します
前作の主人公が「カメオ出演?」するのは、毎度のお約束ですね


次はどんな所に柳刃&火野が登場するか?楽しみです

そして・・・今まで5作の主人公達が何かの切欠で一同に会す!
なんてお話があってもいいかな?なんて思います

2018.12.01 
タマちゃんと加納警視正のコンビ、最高だわ
玉村の災難
『玉村警部補の災難』 海堂尊・著

順序が逆になってしましましたが先日読んだ『玉村警部補の巡礼』の前作です

桜宮市警警部補・玉村誠=タマちゃんと、警視庁のデジタル・ハウンドドック加納警視正が活躍する
「玉村警部補シリーズ?」第一弾
本書には2人が活躍?する4つの事件が語られていきます

タマちゃんと加納さん・・・・白鳥・田口コンビ以上に「息ぴったり」です
最初こそ煙たがっていたタマちゃんも、要所要所で「加納さんがいて良かった♪」的な雰囲気を醸し出してるし
加納さんも、なんだかんだ言ってタマちゃんに‟懐いて”るしね

コチラの方は、‟チームバチスタ”シリーズのメインキャラクター達が沢山登場してます
白鳥田口コンビは勿論、藤原看護師長・高階院長 そして斑鳩警視正も♪
バチスタシリーズファンとしては嬉しい限り


『災難』を読むと、「何故?タマちゃんが四国巡礼に行ったか?」の真実が分かりました!

「本編」である白鳥田口コンビが活躍する‟バチスタシリーズ”は一応完結してますから
スッピンオフというか「分家」である『玉村警部補シリーズ』続けて欲しいわ

ドラマや映画化、実写化して欲しい

バチスタシリーズのドラマでは玉村警部補は 中村靖日さんが演じてます
気弱そうな坊ちゃん、って感じでイメージピッタリでした^^
加納警視正は登場されてないんですよね~~

私的には、白鳥を演じていた中村トオルさん 白鳥というより 加納警視正のイメージなんですけどね
(原作の白鳥は小太りなんです^^;)
イメージ的に演じて欲しいのは玉木宏さん 向井理さん とかですかね?





2018.11.28 
「灼く」の後は「滾る」ときました・・・熱い
地に滾る
『地に滾る』 あさのあつこ・著


2年程前に読んだ『天を灼く』の続編です

汚名を受け自害した父の身の潔白と天羽藩の藩政の維新を信じて
異母兄・柘植左京と脱藩、江戸に辿り着いた伊吹藤士郎

人別も身元引受人もない不安な身の上の藤士郎ですが
”たまたま”行き会った裏長屋の大家や、商人達に助けら少しづつ江戸の生活に馴染んて行く
江戸に数多住まう「浪人」として身を窶しながら
藤士郎と左京はそれぞれの「真実」を見極める為に
天羽藩下屋敷への潜入を試み、藩政改革派の中心人物である側用人・四谷と対面を果たす
学問の師である御蔭から、改革の為国元への帰参を命じられる・・・・・



展開がスピーディーです
一冊目「天を灼く」で、前髪も取れない14歳の良家の坊ちゃん=藤士郎は
国元の重責を担う頼りがいのある父と、良妻賢母の母
そして口うるさいけど優しい姉 心許せる友達と
なんの憂いもない明るい未来だけが待ってる世界で暮らしていた
が一転、藩政の覇権争いの犠牲になった父の介錯し
やはり政の「犠牲」となった親友を自らの手にかけて、どん底へと突き落とされる

架空の物語ですが、僅か14(しかも数えだからね) 
現代なら中学1年生って,学生服が‟浮く”ようにみえる子供です
藤士郎が背負うモノは重すぎる・・・・

藤士郎の背景は重過ぎるものの、どこかカラっとした明るさを感じさせます
「時代青春ストーリー」って感じです
(でも、ヒロインのお代ちゃんは早々に退場(死亡)してしまいましたが・・・)
藤士郎と左京の関係は、微妙なんですが
嫡男と妾腹の兄 2人の会話は「体育会系の先輩後輩」のような感じです

藤士郎が江戸に出てきたことで、本作では
江戸の藤士郎と左京 国元に残った姉・美鶴 2つの物語が交互に語られていきます


次作では、天羽へ戻っての『決着編』になるのかな?
ヘビーな背景だったので、「弥勒シリーズ」のような長編になるかと思ってたのですが?
タイトルは『人〇〇〇』になるのかな?天地人って事で・・?

2018.11.26